ニート生活は、一時的にするのであればよいかもしれませんが、長く続けると心身ともにバランスを崩す恐れがあります。
そうは言っても「ニートを脱却するために何をすれば良いかわからない…」という人も多いでしょう。
ここではニート生活を続ける弊害やなかなかもらえない生活保護についてと社会復帰のポイントを説明します。
5秒でわかる!この記事の概要
ニート生活が心から楽しいのは最初だけ
高校や大学などを卒業して、そのまま定職に就かない人「ニート」。
20代のうちは金欠になったらアルバイトをして食いつなぐことも出来ますが、年齢を重ねたニートの話を耳にすると「このままで良いのだろうか」という気持ちが芽生えます。
世間からの目としてはフリーターとニートは紙一重です。
ニートになったとしても、実家にいる場合やお金があるうちは心の余裕もあるので楽しいですよね。
しかし、お金が尽きてしまった時が大変です。
一人暮らしをしていたならば、貯金がなくなれば家賃を払えなくなるので、アルバイトや派遣に再び就かなくてはなりません。
実家だとしても親に頼りきりでは関係が険悪になるでしょう。
いくら使うお金を減らそうとしても、収入が0なら必ずいつか貯蓄は尽きます。
就職して働いている友人たちは、昇進・結婚・出産を経験していき話がかみ合わなくなっていくでしょう。
いくらそれらに興味がないといっても、世間は「結婚・出産を経験できなかった哀れなニート」という目を向けてきます。
そういった世間の目を感じてしまうと、さらに社会復帰する気持ちがなくなると共に劣等感に苛まれはじめるのです。

ニート生活を続けるメリットとデメリット
ニート生活のメリット
ニートにもメリットとデメリットがあります。
一つ目は「時間がたっぷりとある」ということです。
ですから、自分のやりたいことは何でもできます。
休みが不定期で会えなかった友人の誘いだって簡単に乗れちゃいます。
ただゲームやインターネットで時間を浪費してしまう人もいますが、働いていると絶対にできないことを満喫すると良いですね。
二つ目は「新たなことにチャレンジ出来る」というです。
それは、仕事でも趣味でも構いません。
たくさんある時間を使って何をするべきか、じっくりと考えることも出来ます。
自分を見つめなおす機会にもなりますので、短期間のニートならば良い効果があるかもしれません。

ニート生活のデメリット
一方で、もちろんデメリットもあります。
一つ目は「お金がまったく入らない」ということです。
これは重大な問題ですが、働いていないので仕方がありません。
社会人の大半は「給料」で収入を得ていますがこれは労働の対価です。
対価を払っていないニートは貰えないですよね…
二つ目は「社会的な信用に欠ける」ということです。
知人に堂々と「今ニートやっています」と言える人はほとんどいないでしょう。
また、一番深刻なのがニートを長期間にわたって続けてしまうことです。
短期間であれば良いこともありますが、基本的にはデメリットだらけです。
上記にあげたような状態が続くと「生活のリズムが崩れ心身のバランスも崩れてしまう」ことが多く社会復帰しにくくなってしまいます。

ニート生活脱出のための選択肢
アルバイトから始めるのもあり
長い間ニートをやっている人でも、いつの日かまた社会復帰したいと頭の片隅で考えていることでしょう。
ただ、長期間働いていないと正社員として働く事は難しいかもしれません。
20代ならばニートでも正社員の内定を貰える可能性が高いですが、
長期間働いていないと脳みそが劣化しているので、アルバイトなどの簡単な仕事でリハビリするのがオススメです。
もちろん、正社員就職への前準備だという意識を持ち、生活リズムを整えるために夜勤は避けましょう。
可能ならきちんと朝の決まった時間に起きる癖がつけられる仕事にしたいですね。
このような規則正しい生活を心がけることが社会復帰に向けた大きな一歩になります。
自宅で稼ぐという選択肢
インターネットの発達により、自宅でお金を稼ぐことが出来るようになりました。
用意するものはインターネットにつながったパソコンだけです。
マクロミルのアンケートに答えるだけでお金がもらえるような簡単なものから、
Amazonを使ったせどり(古本を安いところで買い高い値段で売る仕事)や、
サーバーを借りてホームページを作り、企業の広告を貼るアフィリエイトと呼ばれる難易度の高いもの等があります。
ただ、ここで注意してほしいのが「自宅で稼ぐ」にこだわらないということです。
外に出たがらないニートは「自宅で稼ぐ」という選択肢を選びがちですが、そう簡単に稼げるわけでもありません。
「自宅」で「簡単に稼げる!」系の教科書や教材はたくさんありますが、それらは詐欺商品の可能性も高いです。
もちろん実際に自宅で稼げている人もいますが「簡単に稼げる」ようなことはまずありません。
稼いでいる人は自宅に引きこもりながら作業をしているだけでなく、最新・自分に有利な情報を手に入れるために取引先や関係者に積極的に営業しています。
会社の後ろ盾なくそれらをこなしているのですから、サラリーマンよりもよっぽど難易度が高いです。
「対人恐怖症」「吃音症」等の理由でどうしても自宅で稼ぎたい理由がある場合は別ですが、
ある程度の収入を得ようとするのならば、基本的にはサラリーマンをしたほうがよっぽど楽な仕事ばかりですよ。
ニートが生活保護をもらうのはまず無理!
ニートがたまに口にする「いざとなったら生活保護貰えばいいや」。
このように考えているパターンは多いようですが、実際は受給にはさまざまな要件があります。
生活保護に申請するだけでも↓のような条件をすべて満たす必要があります。
生活保護申請要件 一例
・土地,家,車などの資産がない
・援助してくれる身内(家族・親族)がいない
・病気などの理由があって働けない
・世帯収入が最低生活費
一例でも難易度が高いものばかりですが、これらの条件はあくまで「申請」するための条件です。
更に受給には「困窮の証明」が必要になりますが、なんとこれは決まった書類が要件がありません。
生活保護はセーフティネットなので、資産を持つのを認める等のさまざまな例外もありますが、だからこそ福祉事務所の職員の主観も入ってきます。
「こいつはまだ生きていけるだろ」と思われるような状況だと認定はまずおりません。
重い持病も持たず、就職した経歴を持たないニートはどうしても「周囲への甘え」を持っているイメージを持たれています。
そんな状況で生活保護の認定をもらうのは難しいでしょう。
将来的に生活保護をもらうことになるにせよ、若いうちに就職活動(できれば就職)をしておくのは重要です。
20代ならば正社員になるのは比較的簡単ですし、20代でも就職できなかったという経歴があれば、客観的な「困窮の証明」が手に入ります。
(※不採用の通知を集めておくと役に立つこともあるようです)
ただ、生活保護は最終手段なので「これがあれば必ず認められる」という書類や理由はありません。
そんな不確定なものを当てにして不安な生活を送るより、まずは正社員への道を探すほうが最優先です。
就職活動をしていた経験だけでなく、正社員として働いていた経験があれば、
もし生活保護をもらえなかった場合も、ブランクがあっても正社員として就職しやすいです。
まずは一度正社員としての就職の道を探してみることから始めましょう。